年間365冊読んでわかった、冊数で読書目標を設定すべきでない理由
- 読書
- 目標設定
- 習慣
この記事で分かること
- 1年365冊を目標にした読書の記録
- 冊数を目標に置くことで起きる3つの弊害
- 定量的な目標の、良い面と悪い面

1 年で 365 冊、つまり 1 日 1 冊を目標に読書をしました。達成できたかどうかより、この目標設定そのものに問題があったので、その話をします。
1.記録に残らなかった120冊
読んだ本から学んだことは Evernote に書き残していました。1 冊につき 1 ノート、印象に残った内容だけを箇条書きにしていく形です。

1 年後、そのノートを数えたところ 245 冊分しかありませんでした。
目標は 365 冊です。差の 120 冊は、書き残すことが何もなかった本ということになります。全体の約 3 分の 1 が、読んだ意味のない読書でした。
※ 記事内で説明した集計をもとに作成した図です。
2.手段の目的化
原因ははっきりしています。冊数を目標にした時点で、「知識を得ること」ではなく「冊数を増やすこと」が目的にすり替わっていました。そこから 3 つの弊害が生まれます。
①無駄な読書が発生する
つまらない本に当たっても、途中でやめられなくなります。「すでに 4 分の 1 読んでいる。ここでやめて新しい 1 冊を読むより、このまま読み切ったほうが早く 1 冊になる」という考えが働くからです。
本の価値ではなく、読了までの残り時間で判断している状態です。
②専門書を読まなくなる
数週間かかる専門書も、1 時間で読み終わる本も、同じ「1 冊」です。

ならば 10 時間かかる 1 冊より、2 時間で読める本を 5 冊選んだほうが得になります。
本来いちばん読むべき、歯ごたえのある本が真っ先に候補から外れていきました。
③情報収集の効率が下がる
必要な情報は、たいてい本の一部にしか書かれていません。そこだけ読めば済むはずが、「1 冊として数えたい」ので最後まで読むことになります。

自分の中に「8 割以上読まないと読んだと見なさない」というルールを作っていたのも、いま思えば逆効果でした。
3.まとめ
- 365 冊のうち、学びを記録できたのは 245 冊。残り 120 冊は読む価値がなかった
- 冊数目標は、価値のない本を最後まで読ませる
- 冊数目標は、時間のかかる専門書を避けさせる
- 冊数目標は、必要な箇所だけ読むという選択肢を奪う
とはいえ、冊数目標には数えやすく続けやすいという長所があります。読まない 1 年より、無駄な 120 冊を含む 1 年のほうが良かったのも確かです。
無駄な読書を早めに切り上げる、必ず読む本を先に決めておくなど、併用できる工夫はありそうです。ベストなやり方は、まだ探している最中です。